2016年9月19日月曜日

スノボするカラスとキャンプするタコ 汎用知能の進化経路

プラスチックのフタでスノボを楽しむカラスの様子です。



汎用性の高い知性が霊長類の専売特許でない事が分かります。
鳥類の先祖は恐竜であり、約四億年前にヒトの先祖と分岐したはずです。しかしながら、別の進化経路を辿っても高度な知能の獲得が可能であるということですね。

もっと昔、約6億-5億年前にヒトの先祖と分岐して、同様に汎用性の高い知能を獲得した生き物がいます。タコです。
以下は、二枚貝の貝殻を持ち運びキャンプをするタコの様子です。



タコは無脊椎動物の中では最大の脳を持つようですが、大脳は全体的な指示のみを与え、細部は個々の脚が計算するようです。
脊椎動物と異なる、分散型の脳ですね。
タコの寿命は2年ほどしかありませんが、人並みに寿命があれば海底に文明を築くかもしれませんね。

これまでの2例は神経細胞ベースの知能ですが、神経細胞を介さない知能も存在します。
アリの群れや細菌が発揮する群知能です。
以下は、アリが地下に築いたメガロポリスです。



以上の例から分かるように、汎用性の高い知性は、様々な経路で獲得可能であることが分かります。

僕が今トライしていることは、このような知性が進化により自発的に形成されるような”環境”と”種”を、コンピュータの中に作ることです。

参考:
僕たちの祖先をめぐる15億年の旅
「タコの脚の複雑な動き」はどう制御されているか
神経系の多様性:その起源と進化 (シリーズ 21世紀の動物科学)

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